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一般貨物自動車運送事業の許可とは?申請要件・手続き・審査期間を完全解説

一般貨物自動車運送事業の許可とは?申請要件・手続き・審査期間を完全解説

トラック運送業(一般貨物自動車運送事業)を始めるには、国土交通大臣の許可が必要です。本記事では、許可の申請要件・必要書類・費用・審査期間を実務レベルで解説します。

一般貨物自動車運送事業の許可とは

一般貨物自動車運送事業とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業(特定の荷主との契約によらないもの)です。いわゆるトラック運送業がこれに該当します。

根拠法令は貨物自動車運送事業法第3条で、国土交通大臣の許可なく事業を行うことは禁止されています。無許可での経営は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となります(同法第70条)。

申請要件(許可基準)

車両数

営業所ごと・種別ごとに5両以上の事業用自動車が必要です(霊きゅう・一般廃棄物等の例外あり)。

営業所・車庫・施設

  • 営業所: 使用権原あり(自己所有または2年以上の賃貸借契約)、農地法・都市計画法・建築基準法に非抵触
  • 車庫: 原則として営業所に併設。併設が困難な場合は、営業所からの距離制限あり(東京都特別区・横浜市・川崎市は20km以内、その他は10km以内)。車両と境界・相互間隔50cm以上
  • 休憩・睡眠施設: 原則として営業所または車庫に併設。宿泊が必要な乗務員1人当たり2.5㎡以上

運行管理・整備管理体制

  • 常勤の運行管理者: 国家試験合格者を選任
  • 常勤の整備管理者: 要件を満たす者を選任
  • 適切な事故防止体制の整備

資金計画

申請日から許可日まで、所要資金全額以上の自己資金を常時確保することが求められます。所要資金は、車両費・建物費・土地費・保険料・租税・運転資金(6か月分)の合計です。

法令試験

役員(申請者本人または申請法人の常勤役員1名)が、法令試験に合格する必要があります。試験は奇数月実施、30問中24問(8割)以上の正解が必要で、1申請につき2回まで受験可能です。

損害賠償能力

  • 自賠責保険への加入
  • 任意保険: 対人無制限・対物200万円以上の加入計画

必要書類

申請書類は管轄の**運輸支局(輸送担当)**に3部提出します。

  • 一般貨物自動車運送事業許可申請書(事業計画含む)
  • 事業用自動車の運行管理等の体制書類(様式1-1、1-2)
  • 所要資金及び調達方法(様式2・残高証明書等)
  • 運転者・運行管理者・整備管理者の確保計画
  • 営業所・車庫・施設の使用権原書類(登記簿謄本または賃貸借契約書)
  • 農地法・都市計画法等に抵触しない旨の宣誓書
  • 道路幅員証明書(車庫前面道路)
  • 社会保険等加入計画書類
  • 任意保険加入計画書類

申請費用

| 費用項目 | 金額 | |---|---| | 登録免許税 | 12万円(1件につき) | | 申請手数料 | 不要(収入印紙不要) |

標準処理期間

申請から許可まで、通常3〜5か月かかります(法令試験の日程・補正期間は含まず)。特別積合せ貨物運送を行う場合は4〜6か月です。

許可受理日から1年以内に運輸開始することが許可条件となります。

申請窓口

営業所所在地を管轄する**運輸支局(輸送担当)**に申請します。審査は地方運輸局(自動車交通部貨物課)が担当します。

違反した場合の罰則

  • 無許可経営:3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法第70条)
  • 事業停止命令違反:1年以下の拘禁刑または150万円以下の罰金(法第71条)

まとめ

一般貨物自動車運送事業の許可申請は、車両5両以上の確保、適切な施設・体制整備、資金計画、そして役員の法令試験合格が主な要件です。準備から許可まで半年程度を見込み、計画的に進めることが重要です。

出典・参考情報

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