有料職業紹介事業の許可とは?申請要件・手続き・費用を完全解説
有料職業紹介事業の許可とは?申請要件・手続き・費用を完全解説
人材紹介業(有料職業紹介事業)を始めるには、厚生労働大臣の許可が必要です。本記事では、許可の申請要件・必要書類・手数料・審査期間を実務レベルで解説します。
有料職業紹介事業の許可とは
有料職業紹介事業とは、求職者と求人企業をマッチングし、その対価として手数料を受け取る事業です。いわゆる人材紹介業・ヘッドハンティング会社が該当します。
根拠法令は職業安定法第30条第1項で、厚生労働大臣の許可なく事業を行うことは禁止されています。ただし、港湾運送業務および建設業務に関する職業紹介は取扱いが禁止されています(同法第32条の11)。
許可の有効期間は初回3年、更新後は5年ごとです(同法第32条の6)。
申請要件(許可基準)
財産的基礎
事業を安定的に継続するための財産要件が定められています(法第31条第1項第1号)。
- 基準資産額(資産総額 − 負債総額)≥ 500万円 × 事業所数
- 自己名義の現金・預金 ≥ 150万円 + 60万円 × (事業所数 − 1)
個人情報の適正管理
求職者の個人情報を適切に管理するための規程整備が必要です(法第31条第1項第2号)。
- 個人情報適正管理規程の策定
- 情報へのアクセス制限・漏えい防止措置
- 不要になった情報の廃棄ルール
職業紹介責任者の選任
事業所ごとに職業紹介責任者を1名以上選任する必要があります(法第32条の14)。
職業紹介責任者の要件:
- 成年者であること
- 欠格事由(法第32条)に非該当
- 成年後3年以上の職業経験
- 申請受理日前5年以内に「職業紹介責任者講習会」を修了
なお、業務従事者50人につき1名以上の割合で選任が必要です。
事業所の要件
- プライバシー保護可能な構造(個室・パーティション等、またはインターネット専業)
- 面積おおむね20㎡以上(インターネット専業は除く)
必要書類
申請書類は3部提出が必要です。
申請書(3部)
- 有料職業紹介事業許可申請書(様式第1号)
- 有料職業紹介事業計画書(様式第2号)
- 届出制手数料届出書(様式第3号)※上限制手数料の場合は不要
添付書類(2部)
- 定款・登記事項証明書(法人の場合)
- 代表者・役員・職業紹介責任者の住民票・履歴書・診断書
- 職業紹介責任者講習受講証明書
- 直近の貸借対照表・損益計算書・残高証明書
- 個人情報適正管理規程
- 業務の運営に関する規程
- 事業所の使用権原を示す書類(登記事項証明書または賃貸借契約書)
申請費用・登録免許税
| 費用項目 | 金額 | |---|---| | 収入印紙 | 5万円(事業所1か所の場合)+ 1万8千円 × (事業所数 − 1) | | 登録免許税 | 9万円 |
標準処理期間
申請から許可まで、おおむね2〜3か月かかります。事業開始予定時期の2〜3か月前までに、管轄の都道府県労働局経由で提出してください。
申請窓口
管轄の都道府県労働局に提出します(許可権者は厚生労働大臣)。
違反した場合の罰則
無許可で有料職業紹介事業を行うと、以下の罰則が適用されます。
- 不正取得・事業停止命令違反:1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(法第64条)
- 手数料規定違反:6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(法第65条)
まとめ
有料職業紹介事業の許可申請は、財産要件・責任者要件・施設要件の3点を満たすことが前提です。申請から許可まで2〜3か月かかるため、早めの準備が重要です。
出典・参考情報