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USCPA相互承認制度とは?日本の公認会計士がUSCPAを取得する全手順を解説
USCPA相互承認(MRA)の仕組みと日本(JICPA)が現時点でMRA対象外である実態を解説。日本人がUSCPAを取得する場合の受験資格・必要書類・費用(受験料約18〜21万円)・審査期間・よくある失敗パターンを網羅。
この記事でわかること
USCPA(米国公認会計士)と日本の公認会計士の相互承認(MRA)に関心がある方向けの完全ガイドです。
- USCPA相互承認制度(MRA・IQEX)の仕組みと現在のパートナー国一覧
- 重要:日本(JICPA)は現時点でMRA対象外のため、通常の4科目試験が必要
- USCPA受験の費用:学歴審査費2〜5万円+受験料約18〜21万円(4科目)
- 学歴審査からNTS(受験票)取得まで:最短6〜12週間
- よくある失敗パターン(単位不足・NTS失効・科目失効)の対策
- USCPA保有者が日本で活動する場合の法的位置づけ
USCPA相互承認制度(MRA)とは:結論・対象者・FAQ
USCPA相互承認制度(MRA)とは何か — 3行で直接回答
USCPA相互承認制度(MRA: Mutual Recognition Agreement)は、全米州会計委員会(NASBA)が特定の外国会計士団体と締結した協定です。MRA対象国のCPAは、通常4科目必要なUSCPA試験をIQEX(1科目のみ)で取得できます。ただし2026年時点で日本(JICPA)はMRA対象外であり、日本人・日本の公認会計士は4科目全て受験が必要です。
一言で言うと 「USCPA相互承認(MRA)制度は日本人には使えない。4科目全受験が必要」
自分はMRAを使えるか?チェックリスト
| チェック | あなたの状況 | MRA利用可否 |
|---|---|---|
| ✅ | CPA Australia・CPA Canada・CAI(アイルランド)等のMRA対象団体の会員 | MRA使用可(IQEXで1科目のみ) |
| ❌ | 日本の公認会計士(JICPA会員)または日本の会計士試験合格者 | 使用不可(4科目全受験) |
| ❌ | 一般の日本人(公認会計士資格なし)でUSCPAを目指している | 使用不可(4科目全受験) |
| ✅ | 米国外の会計士MRA対象国の資格保有者 | MRA使用可(対象国確認要) |
MRA対象の8団体(2026年時点): CPA Australia / CAANZ(豪州NZ) / CPA Canada / CAI(アイルランド) / IMCP(メキシコ) / ICAS(スコットランド) / SAICA(南アフリカ) / HKICPA(香港)
よく検索される質問(FAQ)
Q: 日本の公認会計士USCPA試験が免除になるか? A: なりません。 2026年時点でJICPAはNASBAとのMRA協定を締結しておらず、日本のCPA資格保有者もFAR・AUD・REG・BARの4科目全て受験が必要です。
Q: JICPAはGAAに加盟しているがMRAとは別物か? A: 別物です。 GAAパスポートはサービス相互利用の制度(研修・雑誌購読等)であり、USCPA試験免除の制度ではありません。MRAは別の協定です。
Q: 相互承認(IQEX)で取得する場合、どこに申請するか? A: NASBA(nasba.org)を通じてIQEX出願します。ただし日本人・JICPAには適用されません。
Q: 将来的にJICPAがMRA対象になる可能性はあるか? A: 現時点では公式な協議の発表はありません。最新情報はJICPAまたはNASBAの公式発表を確認してください。
日本人候補者が選べる州・適用条件の比較表
USCPA受験では「どの州(管轄区域)を通じて出願するか」が費用・受験要件・取得後の活動範囲に直接影響します。以下は日本人候補者が特に多く選ぶ州・準州の適用条件をまとめた比較表です。
ポイント 日本の公認会計士(JICPA会員)であっても「科目免除なし」が原則。どの州を選んでも4科目(FAR・AUD・REG・BAR)の受験が必要です。
主要州の適用条件一覧
| 州・準州 | 必要単位数 | 実務経験要件 | 初回申請費用(目安) | 日本人に多い理由 |
|---|---|---|---|---|
| ワシントン州(WAI) | 150単位(会計24単位・ビジネス24単位以上) | 1年(米国ライセンス会計士の監督下) | 約$200 | 社会保障番号(SSN)不要。国際出願者向け窓口あり |
| グアム | 150単位(会計24単位以上) | 1年 | 約$200 | 英語・日本語サポートあり。在米経験不要 |
| モンタナ州 | 120単位(最低ライン) | 1年 | 約$80 | 必要単位数が少ない。短期取得を目指す場合に有利 |
| コロラド州 | 150単位(会計33単位・ビジネス27単位) | 1年(監督業務) | 約$100 | 実務要件が比較的明確 |
| カリフォルニア州 | 150単位(会計24単位以上) | 2年(有意義な経験) | 約$100 | 認知度高いが実務経験要件が2年と厳しい |
費用の全体像(受験〜取得まで)
| 費用項目 | 金額(目安) |
|---|---|
| 学歴審査料(NASBA/各州) | 2〜5万円($150〜$300相当) |
| NTS(受験票)取得料:4科目分 | 約18〜21万円($1,200〜$1,400相当) |
| 再受験料(科目ごと) | 約4〜5万円($250〜$315相当) |
| ライセンス申請料(合格後) | 1〜2万円($60〜$150相当) |
| 合計(初回4科目一発合格時) | 目安:25〜30万円前後 |
日本との公認会計士との違い(実務への影響) 日本でUSCPAを活用する場合、監査法人への法的署名権は持てません(日本の公認会計士法に基づく独立開業・監査業務は別途JICPA登録が必要)。一方で「USCPA保有」は国際業務・外資系企業・会計コンサルの採用市場では独自の評価を受けます。
USCPA相互承認に関するQ&A:対象科目・申請先・免除範囲を直接回答
「uscpa 相互承認」で検索する方が最も知りたい3点を先に回答します。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 日本のCPA資格でUSCPAを取得できるか(相互承認があるか) | できない。JICPAはNASBAのMRA(相互承認協定)対象外。 2026年時点でMRA対象は豪州・カナダ・アイルランドなど8団体のみ |
| どの科目が免除されるか | 免除なし。 日本の公認会計士でも4科目(FAR・AUD・REG・BAR)全て受験が必要 |
| USCPAの申請先はどこか | NASBA(全米州会計委員会)。nasba.org のポータルから出願・受験申請を行う |
重要 「JICPAはGAAパスポートに加盟している」という情報は正しいですが、GAAパスポートはサービス相互利用の制度であり、試験免除・資格承認の制度ではありません。MRAとは別の仕組みです。
以下では、MRAによる相互承認が使えない日本人・日本の公認会計士が通常の4科目ルートでUSCPAを取得する全手順を解説します。
USCPA相互承認制度で何が変わるか:日本との対照一覧
「uscpa 相互承認」で検索する方の多くが本当に知りたいのは、「MRA制度を日本人・日本の公認会計士が実際に使えるか」という実務的な答えです。以下に、4つの視点から対照表でまとめます。
① 試験免除科目一覧
| 条件 | USCPA取得に必要な試験科目 |
|---|---|
| MRA対象国のCPA保有者(豪州・カナダ・アイルランド等8団体) | IQEX(1科目のみ) — FAR/AUD/BAR の3科目が免除され、REG相当の1科目のみ |
| 日本の公認会計士(JICPA) | 4科目全て必要(FAR・AUD・REG・BAR)— JICPAはMRA対象外のため免除なし |
| その他の外国公認会計士(MRA未締結) | 原則4科目全て必要 |
② 日本での登録手続き・費用(USCPA取得後に日本で活動する場合)
| 活動内容 | 必要な手続き | 概算費用 |
|---|---|---|
| 日本法人の法定監査 | 日本のCPA試験合格+JICPA登録が別途必要 | JICPA年会費 約12万円/年 |
| 税務申告書の作成・代理 | 税理士資格(または公認会計士経由での税理士登録) | 税理士登録費 約3万円 |
| 会計コンサル・管理会計 | 資格不問(USCPAが実務信頼の根拠) | 費用なし |
| 英文財務諸表の作成・解釈 | 資格不問(USCPAが対外的信頼の根拠) | 費用なし |
ポイント USCPA保有者が日本で「法定監査」を行うには、金融庁(FSA)による外国資格認定が必要です。2026年時点でこの認定例はなく、実質的に日本のCPA試験を別途受験するルートが現実的です。
③ 業務範囲の違い(日本CPA vs USCPA)
| 業務領域 | 日本の公認会計士 | USCPA保有者(日本在住) |
|---|---|---|
| 日本法人の法定監査 | 可(独占業務) | 不可(FSA認定なし) |
| 米国基準(US GAAP)財務諸表の監査 | 不可(日本基準のみ) | 可(米国登録の場合) |
| 日本での税務代理 | 可(税理士登録後) | 不可(税理士法に基づく別資格が必要) |
| 国際会計コンサル・内部統制 | 可 | 可 |
| 外資系企業の財務アドバイザー | 可 | 可(英語・US GAAP知識が強み) |
④ 実務経験年数の換算ルール
多くの州でUSCPAライセンス登録には1〜2年の会計実務経験が必要です(試験合格だけではライセンスは付与されない)。
| 日本での実務経験の種類 | USCPA取得要件への算入 |
|---|---|
| 監査法人での監査業務 | 多くの州で認められる(監督CPAの署名が必要) |
| 税理士事務所での税務業務 | 州Boardの審査次第(一部の州は認める) |
| 一般企業での経理・財務業務 | 州Boardの審査次第(経験証明書の提出が必要) |
注意 実務経験の認定は州(Jurisdiction)によって異なります。日本在住のまま経験を積む場合、受験した州のBoard of Accountancyに事前確認してください。
USCPA相互承認制度(MRA)とは
USCPA(米国公認会計士、英: Certified Public Accountant)は、全米州会計委員会(NASBA)と米国公認会計士協会(AICPA)が認定する会計専門資格です。世界150か国以上で約43万人が保有する国際的な認知度を持ちます。
相互承認制度(Mutual Recognition Agreement、以下MRA)とは、NASBAが特定の外国会計士団体と締結した協定で、対象国のCPA資格保有者が「IQEX(国際資格試験)」という簡略化された1科目のみを受験することでUSCPAライセンスを取得できる制度です。通常のUSCPA試験が4科目(FAR・AUD・REG・BAR)で構成されているのに対し、MRA対象者はIQEX(REGセクション相当)を合格するだけで済みます。
JICPAは2009年にGAA(グローバル・アカウンティング・アライアンス)に加盟しており、GAAパスポートと呼ばれる会員サービス相互利用の仕組みには参加しています。しかし、NASBAとのIQEX/MRA協定は締結していないため、日本の公認会計士はMRAの優遇制度を使えず、他の日本人受験者と同様に4科目すべての試験を受験する必要があります。
USCPAから日本で会計業務を行うための3つの選択肢
「uscpa 相互承認 制度」で検索するユーザーの多くが実際に知りたいのは、**「自分はMRAを使えるのか」、そして「使えない場合、日本でUSCPAを活かす方法は何か」**という実務的な答えです。以下の3経路を比較します。
| 経路 | 仕組み | 日本人・日本のCPA資格保有者の利用可否 | 業務範囲(日本での実務) | 費用・期間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ① 相互承認(MRA/IQEX)<br>日本CPA→USCPA | NASBAが特定の外国会計士団体と締結した協定。対象国のCPAはIQEX(1科目)でUSCPAを取得可能 | 不可(2026年時点でJICPAはMRA対象外。4科目試験が必要) | — | — |
| ② 通常受験(4科目)<br>日本人→USCPA | 全55管轄区域で開放されている標準ルート。FAR・AUD・REG・BARの4科目に合格 | 可(日本人・日本CPA保有者ともに受験可能) | 日本での法定監査は不可。管理会計・国際会計コンサル・外資系企業での財務アドバイザリー等 | 受験料約18〜21万円(4科目)+学歴審査費2〜5万円。合格まで目安1〜3年 |
| ③ 外国公認会計士登録<br>USCPA→日本での法定監査 | 金融庁(FSA)が外国資格を認定し、日本の法定監査に携わる経路 | 実績なし(2026年時点。FSAによる認定例は現在のところなし) | 認定された場合は法定監査も可能(制度上は存在) | 未定(前例なし) |
現実的な結論 2026年時点で日本人がUSCPAを取得するには「②通常の4科目試験」が唯一の経路です。日本の公認会計士資格がある場合も科目免除はなく、同じ4科目を受験します。USCPAを取得した後に日本での法定監査業務も行いたい場合は、さらに日本の公認会計士試験(JICPA登録)が別途必要になります。
どの経路を選ぶべきか(ケース別ガイド)
| あなたの状況 | 推奨経路 |
|---|---|
| 日本在住で国際会計キャリアを目指す | ②通常受験でUSCPAを取得→外資系・Big4での活躍 |
| 日本の公認会計士であり、USCPA追加取得を検討 | ②通常受験(MRAは使えない。4科目必要) |
| USCPAを持ち、日本の法定監査もやりたい | 別途日本のCPA試験を受験してJICPA登録 |
| 海外でUSCPAを取得済み、日本で監査業務希望 | ③外国CPA登録(ただし2026年時点で前例なし。現実的には日本CPA試験受験) |
公認会計士が関係する業種・許認可
重要:日本(JICPA)はMRAパートナー国ではない
2026年5月時点で、NASBAのIQEX/MRA対象となっているのは以下の会計士団体です。日本(JICPA)はこのリストに含まれていません。
- CPA Australia(オーストラリア)
- Chartered Accountants Australia and New Zealand(CAANZ)
- CPA Canada(CPAC)(カナダ)
- Chartered Accountants Ireland(CAI)(アイルランド)
- Instituto Mexicano de Contadores Públicos(IMCP)(メキシコ)
- Institute of Chartered Accountants of Scotland(ICAS)(スコットランド)
- South African Institute of Chartered Accountants(南アフリカ)
- Hong Kong Institute of Certified Public Accountants(HKICPA)(香港)
重要 JICPAはGAA(グローバル・アカウンティング・アライアンス)メンバーですが、GAAパスポートはサービス相互利用の制度であり、試験免除・資格承認の制度ではありません。日本の公認会計士がUSCPAを取得するには、通常の4科目試験が必要です。
州別のIQEX・相互承認(MRA)対応状況一覧(2026年6月時点)
MRA対象国のCPA資格保有者がIQEXを通じてUSCPAを取得する場合、NASBAの中央ポータル(nasba.org)から出願します。ただし、IQEX合格後にCPAライセンスを取得する州は自分で選択する必要があります。以下は主要な州のIQEX・MRA取り扱い状況です。
ポイント IQEX自体はNASBAが一元管理していますが、合格後のCPAライセンス申請先は個別の州 Board of Accountancyです。就業先・居住予定地の州を選ぶのが実務的です。
IQEXライセンス申請で日本人・国際受験者に選ばれる主要州
| 州・準州 | IQEX対応 | ライセンス申請の特徴 | 国際受験者への注意点 |
|---|---|---|---|
| ワシントン州(WAI) | ✅ 対応 | 国際受験者向け窓口あり。社会保障番号(SSN)不要 | MRA対象国のCPAがIQEX後に最もよく選ぶ州の一つ |
| コロラド州 | ✅ 対応 | 居住要件なし。国際申請者も受付可能 | 日本人の通常受験(4科目)でも人気の州 |
| グアム(準州) | ✅ 対応 | 日本語サポートあり。アジア圈から近い | 実務経験要件の確認を事前に |
| モンタナ州 | ✅ 対応 | 単位要件が120単位と緩やか | IQEXとの組み合わせで最短取得を目指す例あり |
| カリフォルニア州 | ✅ 対応 | 知名度高いが実務経験要件が2年と長め | 就業予定地がCAの場合に選択 |
| ニューヨーク州 | ✅ 対応 | 米国業務の中心。150単位必要 | 金融・会計業界での国際キャリアを目指す場合 |
注意:IQEXは全55管辖区域で統一基準だが、ライセンスは州ごとに異なる
IQEX試験はNASBAが一元的に実施するため合格基準・試験内容は全55管辖区域で統一されています。ただし、IQEXに合格した後にCPAライセンスを取得するための要件(実務経験年数・単位数・宣誓手続き)は州 Board of Accountancyが個別に定めており、州ごとに異なります。就業地・居住地に合わせた事前確認が必要です。
最新の状況はNASBA公式(nasba.org/licensure/)で確認してください。
IQEX(相互承認試験)の試験内容・難易度・過去合格率
IQEXはMRA対象国のCPA資格保有者が、通常の4科目試験の代わりに受験できる1科目のみの特別試験です。試験内容・合格基準・スケジュールはNASBAが定めており、通常のUSCPA試験(CBT)と同じPrometricテストセンターで受験できます。
IQEXの試験概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 1科目(REGセクション相当) — 米国税法・ビジネス法・倫理の領域 |
| 試験時間 | 絀44時間 |
| 合格スコア | 75点以上(通常USCPAと同基準) |
| 受験料 | 約〜300(為替レートで変動。約3.5〜4.5万円) |
| 受験窓口 | NASBA国際試験プログラム(nasba.org/examinationresources/internationalexaminations/) |
| スコア有効期間 | NASBA規定に基づく(州 Boardがライセンス申請期限を定める) |
IQEXが対象とする試験内容(REGセクション相当)
IQEXは、受験者が自国の会計基準や税法についての知識を持っていることを前提に、米国特有の税法・法規制・倫理規定を試験します。主な出題領域は以下のとおりです。
- 連邦税(Federal Tax): 個人所得税・法人税・避相税・贈与税(米国基準)
- ビジネス法(Business Law): 契約法・代理法・事業体法(US)
- 倫理・職業的責任(Professional Responsibilities): AICPA倫理規定・独立性要件
重要 IQEXは「相手国の会計基準に関する問題」は出題されません。米国基準・米国法令に絞った試験であるため、自国のCPA知識に加えて米国固有の内容を学習する必要があります。
過去の合格率(NASBA公表データ)
| 期間 | 合格率(目安) | 受験者数の傾向 |
|---|---|---|
| 2020〜2022年 | 40〜55%程度 | MRA対象国からの受験者増加 |
| 2023〜2024年 | 45〜60%程度 | 豪州・カナダからの受験者が多数 |
| 2025〜2026年 | NASBA公式発表を確認 | — |
注意 IQEX合格率はNASBAが定期的に公表していますが、受験者数が少ないため年度によって数値が大きく変動します。最新の合格率はNASBA公式サイトで確認してください。
通常の4科目試験との難易度比較
| 比較項目 | IQEX | 通常4科目(日本人向け) |
|---|---|---|
| 試験科目数 | 1科目 | 4科目(FAR・AUD・REG・BAR) |
| 対象者 | MRA対象国のCPA保有者のみ | 全受験者(日本人含む) |
| 学習時間の目安 | 200〜400時間(自国 CPA知識を前提) | 600〜1,000時間以上 |
| 合格までの期間 | 3〜6ヶ月(準備〜合格) | 1〜3年 |
| 難易度評価 | 米国税法・法律に集中して習得すれば取得しやすい | 幅広い分野に対応が必要 |
USCPA受験が可能な全米55管轄区域:日本人が選べる州・準州一覧
NASBAのMRA対象は特定の外国会計士団体に限られますが、USCPA試験(4科目・通常ルート)は日本人を含む全世界の受験者に全55管轄区域が開放されています。「どの州で受験すればよいか」が日本人受験者の主要な選択ポイントです。
ポイント 全55管轄区域(50州+コロンビア特別区+グアム等の準州)のすべてで受験資格を満たせば申請可能です。ただし受験資格の単位要件・在籍要件が州ごとに異なるため、日本人に有利な州を選ぶことが合格への近道です。
日本人受験者に選ばれやすい管轄区域(単位要件が比較的緩い州)
| 管轄区域 | 最低単位数 | 市民権・居住要件 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| コロラド州 | 120単位 | 不要 | 日本人利用者が最多。単位要件が最低水準 |
| ニューハンプシャー州 | 120単位 | 不要 | コロラド同等の要件 |
| グアム(準州) | 120単位 | 不要 | 太平洋地域、日本語サポートあり |
| モンタナ州 | 120単位 | 不要 | 単位要件が低く日本人にも人気 |
| バージン諸島(準州) | 120単位 | 不要 | 同上 |
受験資格で注意が必要な管轄区域
| 管轄区域 | 要件の特徴 |
|---|---|
| 多数の州(ニューヨーク・カリフォルニア等) | 150単位が必要(日本の大学卒のみでは不足するケースが多い) |
| 一部の州 | 米国市民権または永住権を受験要件とする場合あり |
注意 受験した管轄区域で「ライセンス(CPA登録)」を取得する場合は、そこに居住または就労している必要があります。受験(Exam)と免許(License)は別プロセスです。日本在住者は「試験合格」まで取得後、ライセンス申請は就職先の州で行うのが一般的です。
全55管轄区域の公式一覧は NASBA公式サイト で確認できます。
申請前の準備
受験資格(学歴・単位要件)の確認
USCPA試験の受験資格は出願する州(Jurisdiction)によって異なります。日本人受験者に多く選ばれる州の共通要件は以下のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 学歴要件 | 4年制大学卒業(一部の州は高卒・短大卒でも可) |
| 会計単位(Accounting Hours) | 24〜30単位 |
| ビジネス単位(Business Hours) | 24単位 |
| 総単位数(Credit Hours) | 120〜150単位(州によって異なる) |
ポイント 日本の大学で取得した単位は、NIES(National Association of Credential Evaluators)等の学歴評価機関で米国基準に換算してもらう必要があります。日本の「1単位」が米国基準の「1クレジット」に換算されるとは限りません。
出願州の選定
日本在住者が選びやすい州の比較です(2026年時点の情報。出願前に必ず最新要件を確認してください)。
| 州 | 総単位要件 | 特徴 |
|---|---|---|
| Colorado | 120単位 | 単位要件が比較的緩やか |
| Illinois | 150単位 | 会計単位数が少なめに設定 |
| Montana | 120単位 | 高卒でも受験可能な珍しい州 |
| Guam | 150単位 | 英語試験の特別配慮あり |
注意 州の要件は随時変更されます。NASBAまたは各州Board of Accountancyの公式サイトで最新の情報を必ず確認してください。
NASBAアカウントの作成と出願準備
受験州が決まったら、nasba.orgでNASBAアカウントを作成します。学歴審査(NIES等への依頼)と出願は同時並行で進めると効率的です。アカウント作成後にNASBAポータルで出願申請書を記入し、出願料を支払います。出願料は州によって異なりますが、$70〜$250(約1〜3.5万円)程度が一般的です。
必要書類一覧
■ USCPA出願に必要な書類(出願州によって異なる)
| 書類 | 詳細 |
|---|---|
| 大学の成績証明書・卒業証明書 | 日本の大学から英文で発行。「認証付き公式書類」が必要 |
| NIES(学歴評価)報告書 | 日本の学歴を米国基準に換算した評価書。審査に4〜8週間かかる |
| パスポートコピー | 写真付き本人確認書類 |
| 出願申請書 | NASBAポータルでオンライン記入 |
| 出願料 | 州によって**$70〜$250**程度 |
■ 日本の公認会計士開業登録に必要な書類(JICPA登録申請)
日本の公認会計士として開業登録する際、JICPAに以下の書類を提出します(主要書類を抜粋)。
- ①公認会計士開業登録申請書(1/2・2/2)
- ②登録免許税領収証書(6万円)
- ③履歴書・④写真(2枚)
- ⑤公認会計士試験合格証書の写し
- ⑥実務補習修了証書の写し
- ⑦業務補助等報告書受理番号通知書の写し
- ⑧身分証明書(本籍地市区町村長発行、協会受付日前3か月以内の原本)
- ⑨住民票(原本・マイナンバー記載なし)
- ⑩宣誓書・⑪勤務証明書 など全18種類

受験資格の欠格事由と注意点
NASBAのUSCPA試験・IQEXには、以下の場合に受験資格が取り消されます(Rescinded Eligibility)。
- 申請書に虚偽記載・詐称があった場合
- 学歴・単位要件を満たしていない状態で申請した場合
- 不正行為(Candidate Misconduct)・著作権侵害が発覚した場合
重要 試験料は原則として返金されません(Fees are not refundable)。出願前に単位要件を学歴評価機関に確認してから手続きを進めてください。
また、日本の公認会計士法において、「公認会計士」の名称は日本公認会計士協会の開業登録が完了するまで使用できません(公認会計士法第26条)。登録前に名称を使用した場合、公認会計士法違反となり罰則の対象となります。

USCPA取得の流れ(STEP1〜6)
STEP 1:受験州の選定と単位要件の確認(目安:1〜2週間)
出願する州(Jurisdiction)を決め、NASBAまたは各州Board of Accountancyの公式サイトで受験要件を確認します。単位が不足している場合は「単位取得プログラム」で補うことができます。
STEP 2:学歴審査(NIES等への依頼)(目安:4〜8週間)
日本の大学から英文成績証明書・卒業証明書を入手し、NIES(National Association of Credential Evaluators)等の学歴評価機関に評価依頼を送ります。NASBAポータルから手続き可能です。費用は2〜5万円程度。
STEP 3:NASBAへの出願・受験料支払い(目安:1〜2週間)
nasba.orgでアカウントを作成し、出願申請書を記入します。出願料と受験料(各科目**$300〜350程度**)を支払います。
STEP 4:NTS(Notice to Schedule)の受取(目安:2〜4週間)
出願が承認されると、NTS(受験予約通知)が発行されます。NTSの有効期限は6ヶ月です。この期間内に試験を予約・受験する必要があります。
STEP 5:Prometricで試験予約・受験(NTS受取後)
NTSを受け取ったら、Prometric(プロメトリック)で試験会場・日程を予約します。日本でも受験可能です(東京・大阪のPrometricテストセンター)。試験は4科目(FAR・AUD・REG・BAR)。各科目の合格スコアは75点以上。
STEP 6:合格後のライセンス申請(目安:2〜3ヶ月)
4科目すべてに合格後、出願した州のBoard of Accountancyへライセンス申請を行います。多くの州で1〜2年の実務経験(監査法人・会計事務所等)が必要です。
MRA経由のUSCPA取得タイムライン(IQEX利用者向け)
MRA対象国のCPA資格保有者(豪州・カナダ・アイルランド等)がIQEXを通じてUSCPAを取得し、日本での活動に活かすまでのタイムラインを解説します。
対象読者 以下はMRA対象国のCPA資格保有者のタイムラインです。日本人・日本のCPA(JICPAメンバー)はMRA対象外のため、通常の4科目ルート(上記STEPフロー参照)が必要です。
MRA経由USCPA取得の全体タイムライン(最短〜標準)
| フェーズ | 所要期間(目安) | 主な作業 |
|---|---|---|
| フェーズ1:資格・書類確認 | 1〜2ヶ月 | MRA対象団体への資格照会・英文書類の準備(証明書類取得に1ヶ月程度) |
| フェーズ2:NASBA出願・審査 | 2〜4ヶ月 | IQEXポータルへの出願・学歴・資格審査・NTS(受験予約票)発行 |
| フェーズ3:IQEX学習・受験 | 2〜4ヶ月 | 米国税法・ビジネス法の学習(200〜400時間)・Prometricでの受験 |
| フェーズ4:ライセンス申請 | 1〜3ヶ月 | 州 Board of Accountancyへのライセンス申請・実務経験要件の確認 |
| 合計(USCPA取得まで) | 最短6〜12ヶ月 | 学習速度・州の審査期間により変動 |
日本で活動するためのステップ(USCPA取得後)
USCPAを取得した後、日本で会計・財務のコンサルティング業務に携わる場合、追加の資格・登録は原則不要です。ただし、法定監査・税務代理を行う場合は別途の日本資格が必要です。
| 活動目的 | 必要な追加手続き | 追加期間の目安 |
|---|---|---|
| 国際会計コンサル・管理会計 | なし(USCPAで十分) | 0ヶ月 |
| 外資系企業の財務アドバイザリー | なし(USCPAで十分) | 0ヶ月 |
| 日本法人の法定監査 | 日本のCPA試験合格+JICPA登録(約3〜5年) | 3〜5年 |
| 日本での税務申告書作成・代理 | 税理士登録(公認会計士経由で登録可) | 6〜12ヶ月 |
USCPA取得後に日本のCPA(JICPA)登録を目指す場合の合計タイムライン
IQEX経由でUSCPA取得(最短6〜12ヶ月)→ 日本の公認会計士試験受験(短答式+論文式・合格率%10%前後)→ 実務補習(3年)→ JICPA開業登録(申請〜登録:6〜12ヶ月)= 最短でも絉5〜7年
まとめ MRA対象国のCPA資格保有者であれば、IQEX経由でUSCPAを最短6〜12ヶ月で取得できる可能性があります。ただし日本の公認会計士(JICPA)登録を同時に目指す場合は別途!3〜5年が追加で必要になります。
最新のIQEX出願要件・スケジュールはNASBA公式(nasba.org)で確認してください。
費用と審査期間のまとめ
| 項目 | 金額(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 学歴審査費(NIES等) | 2〜5万円 | 機関・依頼内容による |
| 出願料(Application Fee) | 1〜3.5万円($70〜$250程度) | 州によって異なる |
| 受験料(Exam Fees) | 約18〜21万円($300〜350×4科目) | 為替レートにより変動 |
| 試験教材・予備校費用 | 30〜80万円 | 独学か予備校かによる |
| ライセンス申請料 | 1〜5万円($100〜$350程度) | 州によって異なる |
| 合計(目安) | 約60〜120万円以上 | 予備校費用・諸経費含む |
審査・受験のタイムライン:
- 学歴審査(NIES):4〜8週間
- 出願承認〜NTS発行:2〜4週間
- NTS有効期限:発行から6ヶ月(この期間内に受験必須)
- 合格後ライセンス申請〜取得:2〜3ヶ月
日本の公認会計士登録について詳しく見る
よくある失敗パターン5選
USCPA受験・取得において多くの受験者が陥る失敗パターンです。
① 単位要件を過小評価して出願後に不足が発覚する 受験州の「会計単位」「ビジネス単位」要件を事前確認せずに出願し、学歴審査でNGが出るケースです。日本の大学で会計を専攻していても、科目の読み替えで単位が不足する場合があります。対策:NIESや学歴評価機関への事前相談を行ってから出願してください。
② NTSの有効期限(6ヶ月)内に試験を受けられない 学習が間に合わず、NTS(受験予約通知)の有効期限内に試験を受けられなかったケースです。期限を過ぎると再出願が必要になり、受験料も再度支払いになります。対策:NTS受領後は速やかにテストセンターを予約し、試験スケジュールを確定してください。
③ 「日本のCPAならIQEXで受験できる」という誤解 現時点(2026年)でJICPAはNASBAのIQEX/MRA対象ではありません。日本の公認会計士であっても通常の4科目試験が必要です。MRA制度の「対象外」を理解した上で受験計画を立ててください。
重要 受験料・出願料は原則として返金されません。準備が整ってから出願することを強くお勧めします。
④ 合格スコアの有効期限(30ヶ月)を過ぎてしまう USCPAは一部科目に合格しても、30ヶ月(2年6ヶ月)以内に残りの科目を合格しないと先の合格科目が失効します(Rolling 30-Month Window)。4科目のペース配分を計画的に設定してください。
⑤ ライセンス取得に必要な実務経験が不足している 多くの州で、CPAライセンス取得には試験合格に加えて1〜2年の実務経験(監査法人・会計事務所等での勤務)が必要です。試験に合格しても実務経験がなければライセンスは取得できません。
JICPAのGAAパスポート制度(実際に使える国際会員サービス)
JICPAは2009年にGAA(グローバル・アカウンティング・アライアンス)に加盟しました。GAAとは10か国の主要会計士団体による連合体(AICPA・CAANZ・CPA Canada・HKICPA・CAI・ICAEW・ICAS・IDW・JICPA・SAICAが参加)です。
GAAパスポートとは、GAA加盟国に出張・駐在する際に、その国のGAA加盟団体が提供する会員向けサービスを相互利用できる制度です。具体的には以下のサービスが利用可能です:
- 雑誌・電子ニュースレターの購読(会員価格)
- 研修・セミナーへの会員価格での参加
- 図書館・情報サービスの利用
- ネットワーキングイベントへの参加
ただし、GAAパスポートは試験免除・資格承認の制度ではありません。JICPA会員がAICPAの正式会員になるためには、通常のUSCPA試験合格(4科目)とライセンス要件を満たすことが必要です。GAAパスポートはあくまで海外勤務・出張時の情報アクセス支援ツールとして活用してください。
USCPA保有者が日本で活動する方法
USCPAを保有する方が日本で会計・監査業務を行う際の法的位置づけを解説します。
日本での「公認会計士」名称使用は禁止 公認会計士法(第26条)により、日本の公認会計士資格を持たない者が「公認会計士」の名称を使用することは禁じられています。USCPAは米国の資格であり、日本の公認会計士資格とは別物です。
法定監査業務は不可 日本の会社法・金融商品取引法に基づく法定監査は、日本の公認会計士または監査法人のみが行えます。USCPAのみでは日本の法定監査業務はできません。
コンサルティング・アドバイザリー業務は可能 ただし、以下の業務はUSCPA保有者も携わることができます:
- 財務コンサルティング・管理会計アドバイザリー
- 国際会計(IFRS・US GAAP)に関するアドバイザリー
- M&A・企業価値評価における財務デューデリジェンス
- 外資系企業の内部監査・リスク管理
日本の公認会計士資格を取得するには USCPAを保有していても、日本の公認会計士試験(短答式・論文式)を受験し、合格・実務経験・修了考査を経る必要があります。一部試験科目で免除規定が適用される場合があります(公認会計士法施行令)。詳細は金融庁・公認会計士・監査審査会(CPAAOB)の公式情報を確認してください。
日本の公認会計士登録後の義務
日本の公認会計士として登録後、以下の義務があります(JICPAおよび公認会計士法の規定)。
■ 継続的専門能力開発(CPE・継続研修) JICPAは会員に対して毎年一定時間の継続研修を義務付けています。研修時間数が不足した場合、会費割増等の措置が取られます。
■ 変更登録届出 氏名・住所・勤務先等に変更があった場合は、速やかにJICPAへ変更届出を行う必要があります。
■ 掲示義務(公認会計士事務所として開業の場合) 公認会計士事務所として開業した場合、事務所の見やすい場所に「公認会計士事務所である旨の標識」を掲示する義務があります(公認会計士法施行規則による)。
■ 廃業届 業務を廃止する場合は、JICPAへ廃業届を提出する必要があります。
USCPAについては、取得した州のBoard of Accountancyの規則に従い、CPE(Continuing Professional Education)(通常2年間で80時間)を履修してライセンスを更新・維持します。

まとめ
USCPA相互承認制度(MRA)は、特定の外国会計士資格保有者がIQEXという簡略化された試験でUSCPAを取得できる制度です。しかし2026年時点では日本のJICPAはMRAの対象外のため、日本人・日本の公認会計士がUSCPAを取得するには通常の4科目試験(FAR・AUD・REG・BAR)を受験する必要があります。
費用は受験料だけで約18〜21万円(4科目合計)、予備校費用等を含めると総額60〜120万円以上が一般的です。学歴審査から最初の受験まで最短でも8〜12週間程度を見込んでください。
USCPA保有者が日本で活動する場合も、日本の「公認会計士」名称使用や法定監査業務は制限されています。両資格の取得を検討している方は、学習量・費用・期間を十分に計画した上で取り組んでください。
まとめ 出願前の単位要件確認・学歴審査は必須です。手続きの複雑さや要件の最新情報については、USCPA予備校や国際資格に詳しいキャリアアドバイザーへの相談も有効です。
許認可ナビ編集部
行政書士・法務専門家と連携し、許認可・行政手続きの正確な情報を提供しています。掲載内容は官公庁の公式情報をもとに作成し、定期的に更新しています。
最終更新:2026年5月3日
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