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古着販売・リサイクルショップ開業ガイド|古物商許可の要否と申請手順
古着を仕入れて転売するには古物商許可(申請手数料19,000円・審査期間30〜40日)が必須。自分の不用品を売るだけなら不要。衣類(02 衣類)区分での申請手順と判定基準を解説。
この記事でわかること
- 古着販売に古物商許可が必要かどうかの判定基準
- 仕入れ転売・不用品販売・海外古着のケース別対応
- 申請手数料 19,000円・審査期間 30〜40日
- 必要書類一覧と申請書の記入ポイント(衣類区分の選択)
- ネット販売(メルカリ・ヤフオク)での注意点
- 許可取得後の掲示義務・帳簿記録義務
古着販売に古物商許可が必要なケース・不要なケース
「古物」とは一度使用された物品を指し、古物営業法第2条で定義されています。衣類は「02 衣類」に分類されます。
許可が必要なケース
- 仕入れた古着を転売する(フリマアプリ・ネット販売・実店舗を問わず)
- 古着を買い取って販売する(リサイクルショップ・古着屋の経営)
- 委託販売で他人の古着を販売する(売上の一部を手数料として受け取る場合も含む)
- 無償で譲り受けた古着を販売する(対価なしで入手しても転売すれば許可が必要)
許可が不要なケース
- 自分が使っていた服を売る(仕入れ・買い取りを伴わない不用品販売)
- 海外で購入した古着を持ち込む(国外で取得した物品は古物営業法の適用外)
- 新品の衣類を販売する(古物に該当しない)
判定の核心 「仕入れた(買った・もらった)かどうか」が許可要否の分岐点です。タダでもらっても転売すれば許可が必要になります。
古物商許可を取得できない人(欠格事由)
古物営業法第4条に基づき、以下のいずれかに該当する場合は許可を受けられません。
- 成年被後見人・被保佐人・破産者(復権していない者)
- 禁錮以上の刑・古物営業法違反・特定の刑法犯で刑に処せられ、執行後5年を経過していない者
- 住所不定の者
- 未成年者(法定代理人が欠格でない場合を除く)
- 古物営業法違反で許可を取り消され、取り消しから5年を経過していない者
重要 法人が申請する場合は、代表者・役員全員が欠格事由に該当しないことが必要です。役員1名でも欠格事由があれば申請できません。
申請前の準備
取り扱う古物の区分を確認する
古物営業法施行規則で定められた13区分のうち、古着販売では「02 衣類」を選択します。衣類に限定した許可で申請することで、許可証の記載内容が明確になります。複数区分を同時申請することも可能で(例:衣類+バッグ類)、手数料は1申請で19,000円です。
ポイント 取り扱う古物の区分は後から追加できますが、都度変更届(無料)が必要です。最初から複数区分を見据えているなら、初回申請時にまとめて申請する方がスムーズです。
行商するかどうかを決める
「行商」とは、申請書に記載した営業所以外の場所で取引を行うことです。
**フリマアプリ(メルカリ・ヤフオク等)でのネット販売は「行商する」に該当します。**店舗だけでなくフリマでも売る場合は必ず「行商する」を選択してください。「行商しない」で申請するとネット販売ができなくなります。
営業所の所在地を確定する
自宅を営業所にする場合でも申請が可能です。ただし、以下の点を確認してください:
- 賃貸物件の場合は管理会社・オーナーの使用承諾書が必要(都道府県によって異なる)
- 営業所の所在地を管轄する警察署に申請します
- 複数都道府県で営業する場合は各都道府県に申請が必要
必要書類一覧(個人申請)
| 書類 | 取得先 | 備考 |
|---|---|---|
| 古物商許可申請書(様式第1号) | 警察署・警察庁サイト | 「02 衣類」に丸を付ける |
| 略歴書(様式第39号) | 警察署・各警察サイト | 直近5年間の職歴 |
| 住民票の写し | 市区町村役所 | 本籍記載・マイナンバーなし |
| 身分証明書 | 本籍地市区町村役所 | 「禁治産者でないこと」証明。運転免許証とは別の書類 |
| 誓約書(様式第11号) | 警察署・各警察サイト | 欠格事由に該当しない旨の宣誓 |
| URLの使用権限を疎明する資料 | ― | ネット販売(メルカリ等)を行う場合のみ必要 |
注意点 「身分証明書」は運転免許証や健康保険証ではなく、本籍地の市区町村が発行する「成年被後見人等の登記がされていないことの証明書」です。取り寄せに1〜2週間かかることがあるため、早めに請求してください。

必要書類一覧(法人申請の追加書類)
法人(株式会社・合同会社等)で申請する場合は、個人申請の書類に加えて以下が必要です。
| 追加書類 | 取得先 | 備考 |
|---|---|---|
| 定款の写し | 法人内部 | 認証不要 |
| 登記事項証明書 | 法務局 | 発行から3ヶ月以内 |
| 役員全員の略歴書 | ― | 役員一人ずつ作成 |
| 役員全員の住民票・身分証明書 | 市区町村役所・本籍地 | 役員全員分 |
| 役員全員の誓約書 | ― | 役員全員分 |
申請書の重要記入項目(古着販売でミスが起きやすい欄)
古物の区分欄(02 衣類)を選択し忘れる
申請書中段の「主として取り扱おうとする古物の区分」で「02 衣類」にチェックを入れ忘れるケースが多発しています。区分を記載しないと申請が受理されません。
行商の欄を「しない」で申請する
フリマアプリ・ヤフオク・メルカリでのネット販売は「行商する」に該当します。「行商しない」で許可を取ると、営業所以外での取引ができず、フリマ出品が違反になります。
重要 許可取得後に「行商する↔しない」の変更は変更届(無料)で対応できます。ただし変更届は事前届出が必要なため、変更前に警察署に相談してください。
身分証明書を運転免許証だと思い込む
許可申請で必要な「身分証明書」は本籍地の市区町村が発行する公的書類で、禁治産者・破産者でないことを証明するものです。運転免許証は代替になりません。

申請の流れ(STEP 1〜4)
STEP 1:警察署に事前相談(目安:1〜2週間前)
営業所を管轄する警察署(防犯係)に事前相談することを強く推奨します。都道府県・警察署によって要求書類が微妙に異なるため、窓口で書類一覧を確認してから収集を始めると差し戻しリスクを最小化できます。
STEP 2:書類の収集・作成(目安:1〜3週間)
住民票・身分証明書は役所での取得に数日かかります。本籍地が遠い場合は郵送請求も可能ですが、到着まで1〜2週間かかることがあります。URLの使用権限資料(ネット販売の場合)はアカウントの管理画面スクリーンショット等で対応できます。
STEP 3:警察署への申請・手数料納付(目安:1日)
管轄警察署の防犯係窓口に書類一式を提出し、申請手数料 19,000円 を収入証紙で納付します(現金払い不可の都道府県が多い)。受け付けてもらえたら「受理番号」が発行されます。
STEP 4:審査・許可証の交付(目安:30〜40日)
警察が書類審査・現地確認を行います。審査期間中に追加書類の提出を求められる場合があります。許可が下りると警察署から連絡が来て、窓口で許可証を受け取ります。
費用と審査期間のまとめ
| 項目 | 金額・期間 |
|---|---|
| 申請手数料 | 19,000円(収入証紙で納付) |
| 住民票 | 300〜400円 |
| 身分証明書 | 300〜500円 |
| 登記事項証明書(法人のみ) | 600円 |
| 合計(個人) | 約 19,600〜20,000円 |
| 合計(法人・役員1名) | 約 21,000〜22,000円 |
| 審査期間 | 30〜40日(都道府県・混雑状況で変動) |
| 有効期限 | 無期限(更新不要) |
注意 複数の都道府県で古着販売を行う場合は、各都道府県ごとに申請が必要で、手数料も各 19,000円 かかります。
古物商許可の詳細情報
古着販売でよくある失敗パターン
パターン1:無許可でフリマ販売を続ける
「少額だから大丈夫」と思いがちですが、古物商許可なしで古着を仕入れて転売すること自体が古物営業法違反です。3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。メルカリ等でも「仕入れ→転売」の実態があれば対象になります。
パターン2:「行商しない」で申請してネット販売する
フリマ・ネット販売は「行商」に該当するため、「行商しない」で申請した許可証ではネット販売が違反になります。申請時に「行商する」を選んでいない場合は変更届を提出してください。
パターン3:営業所の変更届を忘れる
自宅を営業所にしていて引越しした場合、または店舗を移転した場合は、移転前に変更届の提出が必要です。届出なしでの営業は無許可営業と同じ扱いになります。
パターン4:法人の役員変更を届け出ない
役員が変わった場合は変更届が必要です。新役員が欠格事由に該当する場合は許可が取り消される可能性があります。
パターン5:取り扱い区分の追加を忘れる
当初「02 衣類」のみで申請し、後からバッグ・アクセサリー(貴金属)も取り扱うようになった場合は変更届で区分を追加する必要があります。区分外の古物を取り扱うと違反になります。
重要 許可番号は営業所・標識・帳簿に記載義務があります。記載漏れも指摘対象になります。
特殊ケース(ネット販売・海外仕入れ古着・委託販売)
ネット販売(メルカリ・ヤフオク・BASE等)の場合
ネット販売を行う場合は、申請書に販売サイトのURLを記載し「URLの使用権限を疎明する資料」を添付する必要があります。メルカリの場合はアカウント名・URLがわかるスクリーンショットで対応できます。
海外で仕入れた古着の場合
古物営業法の「古物」は国内で一度使用された物品を指し、国外で購入した古着は「古物」に該当しません。海外仕入れ(海外のフリマ・古着屋からの仕入れ)であれば古物商許可は不要です。ただし、国内で中古衣類を買い取る場合は許可が必要です。
委託販売(他人の古着を代わりに販売する)
他人から預かった古着を代わりに販売し、売上の一部を手数料として受け取る場合でも古物商許可が必要です。「買い取っていないから大丈夫」は誤りで、委託販売も古物営業に該当します。
許可取得後の義務
帳簿(取引記録)の記録義務
古物の買い取り・売却の都度、帳簿に取引内容を記録する義務があります。
- 品目・数量・代金・相手方の氏名・住所・取引日時
- 電磁的記録(エクセル等)でも可能
- 帳簿は最終記載から3年間保存する義務があります
変更届の提出義務
以下の事項が変わった場合は変更届が必要です(移転・役員変更は事前届出):
- 営業所の所在地・名称
- 代表者・役員の変更
- 取り扱う古物の区分の追加・変更
- 行商の有無の変更
掲示義務(古物商標識)
許可取得後は、営業所の見やすい場所に古物商標識を掲示する義務があります。
- サイズ: 縦 8cm以上 × 横 16cm以上
- 記載事項: 氏名(法人名)・許可番号・公安委員会名・「商」の文字
- 素材: 金属製または合成樹脂製(耐久性のある素材)
- ネット販売のみの場合も、営業所(自宅等)への掲示が必要です

まとめ
古着販売・リサイクルショップ開業における古物商許可の要否は**「仕入れた(買った・もらった)かどうか」**で判断します。
- 仕入れて転売→許可必須(メルカリ等フリマアプリも含む)
- 自分の不用品を売るだけ→許可不要
- 海外仕入れ古着→国内買い取りがなければ不要
申請手数料は 19,000円、審査期間は 30〜40日、許可証に有効期限はありません(更新不要)。申請書では「02 衣類」区分の選択と行商の有無(ネット販売するなら「する」)が最重要記入ポイントです。
書類収集・申請書の記入に不安がある場合は、行政書士への相談をお勧めします。古物商許可の申請は行政書士が代理できる業務で、費用相場は 3〜8万円程度(地域・法人個人によって異なります)。
許認可ナビ編集部
行政書士・法務専門家と連携し、許認可・行政手続きの正確な情報を提供しています。掲載内容は官公庁の公式情報をもとに作成し、定期的に更新しています。
最終更新:2026年6月21日
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