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かき氷屋の開業に必要な許可ガイド|飲食店営業許可・菓子製造業許可の判定フローと費用
かき氷屋の開業に必要な飲食店営業許可(申請手数料16,000〜19,000円・審査期間2〜3週間・有効期限5〜8年)の申請方法と、テイクアウト販売を行う場合に追加で必要となる菓子製造業許可の判定フロー・必要書類・費用を解説。
この記事でわかること
- かき氷屋の開業に必要な許可の種類(飲食店営業許可 or 菓子製造業許可)の判定方法
- 申請手数料:16,000〜19,000円(飲食店営業許可)
- 審査期間:2〜3週間(保健所への書類提出から許可書交付まで)
- 食品衛生責任者の資格要件と取得方法
- 保健所への申請手順(STEP 1〜5)
- よくある失敗パターン(6パターン)
- 取得後の掲示義務・更新義務
かき氷販売に必要な営業許可の種類(販売形態別)
かき氷を販売するために必要な許可は販売形態によって異なります。開業前に自分の販売スタイルを確認して、必要な許可を把握しておきましょう。
| 販売形態 | 必要な許可 | 費用(手数料) | 審査期間 |
|---|---|---|---|
| 店舗販売(固定店舗) | 飲食店営業許可のみ | 約16,000円 | 2週間〜1ヶ月 |
| 移動販売(キッチンカー) | 飲食店営業許可(各保健所ごとに申請) | 約16,000円×複数 | 各2週間〜1ヶ月 |
| イベント出店(一時的) | 臨時営業許可 | 3,000〜8,000円 | 数日〜1週間 |
店舗販売(固定店舗)の場合
飲食店営業許可1件で営業できます。製氷機・シロップ容器の保管場所や手洗い設備が保健所審査の対象になります。
キッチンカー(移動販売)の場合
出店エリアの保健所管轄ごとに飲食店営業許可が必要です。例えば東京・神奈川の両方で出店するなら2件の申請が必要になります。冷蔵保管設備・給排水タンクの規格も確認が必要です。
イベント出店(臨時・一時的)の場合
臨時営業許可を取得します。開催自治体ごとに申請が必要で、期間・品目・場所が限定されますが、常設店舗を持たないテスト出店に向いています。
重要 「どの許可が必要か」は販売予定場所の保健所に事前相談するのが確実です。自治体によって追加の設備要件が変わる場合があります。
かき氷屋を開業するときに許可が必要なケース
かき氷屋の開業形態によって必要な許可の種類が異なります。主に以下の2種類の許可が関係します。
① 飲食店営業許可が必要なケース
- 店内でかき氷を提供する(イートイン形式)
- テイクアウト用のかき氷を客の注文に応じてその場で作る
- 屋台・移動販売でかき氷を販売する
② 菓子製造業許可が追加で必要になる場合
- 製造したかき氷(シロップや製品として)を容器に詰めて持ち帰り販売する
- かき氷に使うシロップ類を自ら製造して販売する場合
確認ポイント テイクアウト用かき氷の販売に菓子製造業許可が必要かどうかは保健所(自治体)の判断によって異なります。飲食店営業許可の範囲でテイクアウトが認められるケースもあるため、必ず事前に所管の保健所へ相談してください。
許可が不要なケース
- 密封包装済みの市販かき氷商品を仕入れて販売するのみ(→ 営業届出の対象)
- 会員制の施設内でかき氷を会員に無償提供する場合
許可を取得できない人(欠格事由)
食品衛生法第54条に基づき、以下のいずれかに該当する場合は飲食店営業許可・菓子製造業許可を受けることができません。
- 食品衛生法、食品表示法などの食品関係法令に違反して罰金以上の刑を受け、2年を経過していない者
- 食品衛生法等の規定による許可取消の処分を受け、2年を経過していない者
- 申請内容に虚偽の記載があった場合
また、施設要件(設備・構造・衛生管理)が保健所の基準を満たさない場合も許可が下りません。施設の設計段階で保健所に相談することが重要です。
申請前の準備
① 食品衛生責任者の資格を確保する
飲食店営業許可・菓子製造業許可ともに、営業施設ごとに食品衛生責任者を1名選任することが義務付けられています。
資格者として認められる人:
- 調理師・製菓衛生師・栄養士・管理栄養士・船舶料理士など
- 食品衛生管理者または食品衛生監視員となることができる資格を有する者
- 都道府県知事等が実施する食品衛生責任者養成講習会の修了者
重要 資格者がいない場合は、開業前に都道府県の保健所・食品衛生協会が実施する講習会(約6時間)を受講してください。受講費用は6,000〜8,000円程度です。
② 施設の設計を保健所と事前確認する
許可の取得には、施設が都道府県の定める施設基準に適合していることが必要です。
主な施設基準:
- 手洗い専用の設備(洗浄設備とは別に独立した手洗い場)
- 洗浄・消毒設備(二槽以上の流し台が必要な場合あり)
- 食材・器具の保管場所(清潔に保てる収納スペース)
- 排水・廃棄物処理の設備
重要 施設の工事着工前に保健所の食品衛生担当に設計図(平面図)を持参して相談してください。着工後に設備の追加・改修が必要と判明すると、開業コストが大幅に増加します。
③ 開業形態に応じた許可の種類を決める
かき氷屋の営業スタイルによって必要な許可が異なります。事前に以下を確認してから申請準備を進めてください。
| 開業形態 | 飲食店営業許可 | 菓子製造業許可 |
|---|---|---|
| 店内飲食のみ | ✓ 必要 | 不要 |
| 店内 + テイクアウト | ✓ 必要 | △ 保健所に確認 |
| 屋台・移動販売 | ✓ 必要(仮設扱い) | 不要 |
| 工場製造 + 小売 | △ 店舗あれば必要 | ✓ 必要 |
確認推奨 夏季限定の屋台や地域イベント出店は、通常の飲食店営業許可とは別に「仮設営業の許可」が必要な場合があります。地元の保健所に出店形態を相談してください。
必要書類一覧(個人申請)
飲食店営業許可の申請に必要な書類は以下のとおりです。
| 書類 | 部数 | 備考 |
|---|---|---|
| 営業許可申請書 | 1通 | 保健所指定様式または食品衛生申請等システムで作成 |
| 施設の構造及び設備を示す図面 | 2通 | 平面図・設備配置図等。手書きでも可 |
| 食品衛生責任者の資格を証明するもの | 1通 | 資格者手帳・修了証等 |
| 許可申請手数料 | - | 16,000〜19,000円(都道府県により異なる) |
菓子製造業許可を同時申請する場合は、追加で手数料(14,000〜21,000円)と専用の申請書が必要です。
なお、申請書は厚生労働省の「食品衛生申請等システム(IFAS)」からオンラインで提出することもできます。

法人で申請する場合の追加書類
法人(株式会社・合同会社等)で飲食店営業許可を申請する場合、個人申請の書類に加えて以下が必要になる場合があります。
- 登記事項証明書:申請書に法人番号を記載しない場合は添付が必要。法人番号を記載した場合は省略可
- 法人番号は国税庁の「法人番号公表サイト」で確認できます
確認推奨 法人申請の場合、申請書の「申請者・届出者情報」欄に法人の本社所在地・代表者氏名を記載します。施設の所在地(営業場所)と本社所在地が異なる場合は注意してください。
申請書の記入ミスが起きやすい箇所
飲食店営業許可の申請書で記入ミスが多い欄を以下にまとめます。返戻(書類差し戻し)を防ぐために事前に確認してください。
よく間違える欄:
- 「食品衛生責任者の氏名・資格の種類」欄:「養成講習会修了者」「調理師」など、資格の種類(分類)を具体的に記入。種類の省略や氏名だけの記入は返戻の原因になります
- 「営業の種類」欄:取得する許可業種(飲食店営業・菓子製造業等)を漏れなく記入。テイクアウト販売のために菓子製造業許可も申請する場合は、両方を記入します
- 「施設の所在地」欄:申請者の住所ではなく、営業を行う施設の所在地を記入します
- 「主として取り扱う食品」欄:「かき氷」「削り氷」「スイーツ」など、実際に提供する食品を記入します
重要 申請書の提出前に、保健所の食品衛生担当に記入内容を確認してもらうことを強く推奨します。不備があると書類が返戻され、審査期間がさらに延びます。

申請の流れ(STEP 1〜5)
STEP 1:事前相談(目安:開業2ヶ月以上前)
所管の保健所に施設の設計図(平面図)を持参し、施設基準への適合状況を確認します。食品衛生担当者に「かき氷屋として飲食店営業許可を取得したい」と伝え、テイクアウト形態も含めて相談してください。
STEP 2:食品衛生責任者の資格取得(目安:開業1ヶ月前まで)
未資格者は都道府県が実施する食品衛生責任者養成講習会(約6時間)を受講します。受講費用は6,000〜8,000円程度。都道府県の食品衛生協会に日程を確認してください。
STEP 3:申請書類の提出(目安:施設完成の10日前まで)
営業許可申請書・施設図面・食品衛生責任者の資格証明書・申請手数料(16,000〜19,000円)を保健所へ提出します。厚生労働省の食品衛生申請等システム(IFAS)からオンライン申請も可能です。
STEP 4:施設完成確認検査(目安:申請後1〜2週間)
保健所の担当者が施設を現地検査します。施設基準に適合しているかを確認するため、検査日程は担当者と打合せの上決定します。不適合箇所があった場合は改善後に再検査が必要です。
STEP 5:許可書の交付(目安:検査後数日〜1週間)
施設基準への適合が確認されると許可書が交付されます。許可書を受け取ったら、店内の見やすい場所に掲示してから営業を開始してください。
費用と審査期間のまとめ
| 項目 | 金額・期間 |
|---|---|
| 飲食店営業許可の申請手数料 | 16,000〜19,000円(都道府県により異なる) |
| 菓子製造業許可の申請手数料 | 14,000〜21,000円(都道府県により異なる) |
| 食品衛生責任者養成講習会(未資格者のみ) | 6,000〜8,000円 |
| 審査期間 | 2〜3週間(書類提出から許可書交付まで) |
| 許可の有効期限 | 5〜8年(都道府県により異なる) |
| 更新手続き | 許可期限の2〜3ヶ月前から申請可能 |
費用の目安 飲食店営業許可のみ取得する場合の実費合計(食品衛生責任者講習会含む)は、22,000〜27,000円程度が目安です。菓子製造業許可を同時取得する場合は追加で14,000〜21,000円が必要です。
よくある失敗パターン(6パターン)
かき氷屋の開業時に実際に起きやすい失敗を6パターンにまとめました。
失敗1:施設完成後に初めて保健所に相談した 施設の工事が完了してから保健所に相談したところ、設備の追加改修が必要と指摘されたケース。設計段階で相談していれば避けられた追加費用が発生します。
失敗2:食品衛生責任者の資格者を確保していなかった 開業直前になって食品衛生責任者がいないと気づき、講習会の次回開催まで開業を延期せざるを得なかったケース。講習会は月1〜2回しか開催されない地域もあります。
失敗3:テイクアウト販売を開始したところ菓子製造業許可も必要と指摘された 飲食店営業許可のみ取得してテイクアウト販売を始めたところ、保健所の立入検査で菓子製造業許可も必要と指摘されたケース。事前相談の段階で販売形態を明確に伝えることが重要です。
失敗4:申請書の「営業の種類」欄の記入が不完全で書類返戻 取得する許可業種を正確に記入しなかったため書類が返戻され、審査期間が1週間以上延びたケース。返戻は開業スケジュールに直接影響します。
失敗5:許可証を店内に掲示しておらず、立入検査で指摘された 許可書の掲示は義務です。見えにくい場所や収納庫にしまいっぱなしにしており、保健所の定期立入検査で指摘を受けたケース。指摘が繰り返されると行政処分の対象になります。
失敗6:屋台出店で仮設営業の許可を取得せずに出店した 地域の夏祭り等への出店で、通常の飲食店営業許可では対応できない「仮設営業の許可」が必要なケースを見落とし、行政指導を受けたケース。イベント出店の際は必ず保健所に事前確認してください。
屋台・移動販売(キッチンカー)での開業
かき氷の屋台営業・移動販売は、固定店舗とは異なる取り扱いになります。
仮設営業許可(イベント・祭り等)
地域の夏祭り・マルシェ・スポーツイベント等への一時的な出店は、「仮設営業」として飲食店営業許可とは別に申請が必要な場合があります。手続きの方法は自治体によって異なるため、出店地域を管轄する保健所に確認してください。
キッチンカー(移動販売)
キッチンカーによる移動販売は、通常の飲食店営業許可で対応できる自治体が増えていますが、以下の設備要件を満たす必要があります。
- 給水タンク(清潔な水の供給)
- 廃水タンク(排水の回収)
- 手洗い設備
注意 キッチンカーの営業許可は、車両の製造地(本拠地)の保健所で取得します。複数の都道府県をまたいで営業する場合でも、1つの許可で対応できる場合があります。詳細は本拠地の保健所に確認してください。
飲食店営業許可・菓子製造業許可の判定フロー
かき氷屋の開業形態に応じた許可の判定基準を整理します。
判定の考え方
食品衛生法上、かき氷は「菓子」として取り扱われるケースと「調理品」として取り扱われるケースがあります。
- 飲食店営業許可(食品衛生法施行令第35条第1号):主に「調理した食品を客に飲食させる」ケースに適用。かき氷を店内やテイクアウトで提供する場合
- 菓子製造業許可(食品衛生法施行令第35条第9号):主に「菓子類を製造」するケースに適用。かき氷を製品として製造・販売する場合
実務上の判断基準(自治体確認推奨)
| 販売形態 | 一般的な判断 | 保健所確認の要否 |
|---|---|---|
| 店内提供のみ | 飲食店営業許可のみ | 低い |
| 注文ごとに作るテイクアウト | 飲食店営業許可のみが多い | 要確認 |
| あらかじめ製造して陳列販売 | 菓子製造業許可が必要な可能性 | 必要 |
| シロップを自ら製造して販売 | 菓子製造業許可が必要 | 必要 |
重要 上記は一般的な考え方であり、最終判断は所管の保健所が行います。開業前の事前相談で確認することが最も確実です。

許可取得後の義務
飲食店営業許可・菓子製造業許可を取得した後も、以下の義務が継続して発生します。
掲示義務
許可証(営業許可証)は、営業施設の見やすい場所に常時掲示しなければなりません(食品衛生法第57条)。また、食品衛生責任者のプレートも同様に掲示が必要です。
重要 許可証・食品衛生責任者プレートのいずれかが掲示されていない場合、保健所の定期立入検査で指摘を受けます。開業日から確実に掲示してください。
変更届
以下のような変更が生じた場合は、保健所へ変更届を提出する必要があります。
- 食品衛生責任者の変更
- 施設の改修・設備の変更
- 営業の種類の変更(新たな許可業種の追加等)
- 経営者・法人名の変更
廃業届
事業を廃止する場合は、保健所に廃業届を速やかに提出してください。
更新手続き
飲食店営業許可の有効期限は5〜8年(都道府県により異なる)です。有効期限の2〜3ヶ月前から更新申請の受付が始まります。期限切れのまま営業を続けると、無許可営業として処罰対象になります(2年以下の懲役または200万円以下の罰金)。
HACCP(衛生管理計画)の作成・実施
2021年6月から、飲食店を含む食品関係事業者はHACCPに沿った衛生管理を実施することが義務となっています。小規模のかき氷屋は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応可能ですが、衛生管理計画書の作成と記録保持が必要です。
まとめ
かき氷屋の開業に必要な許可は、開業形態によって異なります。
- 店内飲食中心の場合:飲食店営業許可のみ(申請手数料16,000〜19,000円・審査2〜3週間)
- テイクアウト・物販を行う場合:飲食店営業許可 + 菓子製造業許可(追加手数料14,000〜21,000円)が必要な場合あり
- 屋台・移動販売の場合:飲食店営業許可(仮設営業の取り扱いを事前確認)
最も重要なのは、開業2ヶ月以上前から保健所に相談することです。食品衛生責任者の確保・施設基準への適合・申請書類の準備は、いずれも時間がかかります。
まとめ 申請書類の準備・施設基準への適合・食品衛生責任者の確保に不安がある場合は、食品営業許可を専門とする行政書士へ相談することも有効です。許可申請の代行だけでなく、開業前の施設設計アドバイスも対応できる専門家がいます。
許認可ナビ編集部
行政書士・法務専門家と連携し、許認可・行政手続きの正確な情報を提供しています。掲載内容は官公庁の公式情報をもとに作成し、定期的に更新しています。
最終更新:2026年7月6日
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