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深夜酒類提供飲食店営業開始届出の申請方法を完全解説|必要書類・費用・審査期間・よくある失敗まで

届出手数料0円・受理後即日営業開始可。深夜0時以降に酒類提供する飲食店が対象。営業開始10日前までに管轄警察署へ届出。平面図(照度記載必須)・飲食店営業許可証等が必要書類。

許認可ナビ編集部·

この記事でわかること

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出が必要なケースと不要なケース
  • 届出手数料:0円(手数料不要の届出制)
  • 届出から営業開始まで:受理後即日可能(営業開始の10日前までに提出)
  • 必要書類の全リスト(平面図・届出書・地図等)
  • 住居専用地域など届出できない用途地域
  • 届出後に課される義務(変更届・廃業届・掲示義務)
  • よくある失敗パターン(平面図不備・用途地域確認漏れ等)

深夜酒類提供飲食店営業開始届出が必要なケース・不要なケース

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第33条第1項は、深夜(午前0時〜午前6時)に酒類を提供して客に飲食させる営業を行う者に対し、公安委員会(警察署経由)への事前届出を義務付けています。

重要 「許可」ではなく「届出」です。受理されれば原則として営業できます。ただし、営業開始の10日前までに届出を完了させる必要があります。

届出が必要なケース

  • バー・スナック・ダイニングバーとして深夜0時以降も酒類を提供して営業する場合
  • 居酒屋・飲み屋が深夜0時を越えて酒類提供を伴う飲食サービスを提供する場合
  • カラオケボックス・ラウンジが深夜に酒類を提供する場合

届出が不要なケース

  • 深夜0時前に閉店する飲食店(酒類提供の有無に関わらず)
  • 風俗営業許可(第1号〜第6号)を取得したキャバクラ・ナイトクラブ等(別の規制が適用される)
  • 深夜にアルコールを一切提供しない飲食店(食事のみ、ソフトドリンクのみ等)

届出できない・営業禁止となる地域と状況

深夜酒類提供飲食店営業は、以下の用途地域では禁止されています。届出を提出しても営業できないため、物件契約前に用途地域を必ず確認してください。

重要 用途地域の確認を怠って物件契約・内装工事を進めた後に「届出不可」と判明するケースが頻発しています。市区町村の窓口またはオンラインの用途地域マップで事前確認を徹底してください。

営業禁止となる用途地域

用途地域深夜酒類提供営業
第一種低層住居専用地域禁止
第二種低層住居専用地域禁止
第一種中高層住居専用地域禁止
第二種中高層住居専用地域禁止
第一種住居地域禁止
第二種住居地域禁止
準住居地域禁止
近隣商業地域〜商業地域可能(地域指定に注意)
準工業地域可能

届出できない状況

  • 既に**風俗営業許可(第1〜6号)**を取得している営業所(本届出は不要かつ不可)
  • 管轄警察署が書類不備を認定した場合(受理前の返戻)
  • 建物の用途が飲食店として確認できない場合

申請前の準備

1. 用途地域と環境規制の確認

出店予定の物件が深夜酒類提供飲食店営業の可能な用途地域かどうかを確認します。市区町村の都市計画課や各自治体のウェブサイトで「用途地域マップ」を閲覧できます。

重要 物件が近隣商業地域・商業地域・準工業地域にあれば原則営業可能ですが、自治体によっては条例で深夜営業を制限している地区があります(いわゆる「特別区域」)。各都道府県の公安委員会規則も合わせて確認してください。

2. 飲食店営業許可(食品衛生法)の事前取得

深夜酒類提供飲食店営業開始届出は、飲食店営業許可(食品衛生法)とは別の手続きです。届出前に保健所から飲食店営業許可を取得しておく必要があります。

  • 飲食店営業許可の申請先:営業所所在地を管轄する保健所
  • 許可証の写しを届出書類に添付する場合があります(警察署によって異なる)
  • 飲食店営業許可なしに深夜酒類提供届出を出しても、食品衛生法違反となります

3. 営業所の平面図の作成準備

届出で最も準備に時間がかかるのが営業所の平面図です。以下の記載が必要で、不備があると受理されません。

  • 縮尺:1/30〜1/100(管轄警察署の指定に従う)
  • 客室の区画・面積(㎡表示
  • 照明設備の配置と照度(ルクス数)
  • 音響設備の配置
  • 調理場・トイレ・出入口の位置
  • カウンター・テーブル・椅子の配置

重要 照度(10ルクス以上が必要)の記載が抜けている平面図は不受理になります。内装工事前に警察署の風俗担当に相談し、平面図の書式サンプルを入手することを強く推奨します。

必要書類一覧(個人で届出する場合)

書類入手先・作成方法
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書管轄警察署の窓口または都道府県警察のウェブサイト
営業所の平面図(縮尺1/30〜1/100)自社作成または設計業者に依頼
営業所付近の地図住宅地図のコピー・Googleマップ等
飲食店営業許可証の写し(※警察署により要否異なる)保健所が発行した許可証をコピー
賃貸借契約書の写し(賃借物件の場合)手持ちの契約書をコピー
営業の概要を記載した書類(警察署指定様式)管轄警察署の窓口で入手

提出部数:正副2部(管轄警察署で副本に受理印をもらい返却される)

重要 書類の様式は都道府県ごとに異なります。必ず届出先の管轄警察署(または都道府県警察のウェブサイト)で最新の様式を入手してください。全国共通の様式はありません。

別記様式第47号 営業開始届出書の記載例
深夜における酒類提供飲食店営業 営業開始届出書(別記様式第47号)の記載例 — 営業所の構造・客室数・床面積・照明/音響/防音設備等を詳細に記入する出典:高知県警察 深夜酒類届出 記載例(PDF p.2)

法人が届出する場合の追加書類

法人(会社・合同会社等)が届出する場合は、個人の書類に加えて以下が必要です。

追加書類注意点
法人の登記事項証明書発行から3か月以内のもの
定款の写し目的欄に「飲食業」等の記載が必要な場合あり
役員全員の住民票の写しマイナンバーの記載がないもの

法人の場合、役員のうち1名でも欠格事由に該当すると届出ができません。役員全員について事前に確認が必要です。

届出書と平面図の重要記入項目(記入ミスが起きやすい箇所)

届出書・平面図で特に不備が多い箇所を以下にまとめます。受理されない場合は再提出が必要となり、営業開始が遅れます。

重要 平面図の照度記載(10ルクス以上を維持できること)は最頻出の不備項目です。内装工事後に実測して記載する必要があります。

届出書の記入ミスが多い箇所

  • 営業所の名称:屋号と法人名が混在しないよう注意
  • 営業時間:「深夜0時〜深夜(午前)6時」と「通常営業時間」の両方を明記
  • 客室面積:実測値(㎡)を記入。概算不可

平面図の不備が多い箇所

  • 照明設備の照度(ルクス数)の未記載
  • 客室の区画が不明確(壁・パーティションの有無を明示する)
  • 縮尺が指定範囲外(1/30〜1/100以外)
  • カウンター席と客室の区別が不明瞭
深夜酒類提供飲食店営業の営業所平面図 記載例
営業所の平面図(記載例・縮尺1/50)— 客室・カウンター・テーブル・照明設備の配置を寸法入りで明記。床面積47.0㎡の店舗例出典:高知県警察 深夜酒類届出 記載例(PDF p.8)

届出の流れ(STEP1〜4)

STEP 1:管轄警察署へ事前相談(目安:1〜2時間)

届出先は営業所の所在地を管轄する警察署の風俗担当窓口です。届出前に事前相談(書類の確認・平面図の書き方指導)をしてもらえます。

  • 持参物:出店予定物件の図面・賃貸借契約書・会社概要(法人の場合)
  • 用途地域が届出可能かどうかもこの時点で確認できます

STEP 2:書類の準備・平面図の作成(目安:3日〜2週間)

警察署の指示に基づき、届出書・平面図・地図等を作成します。平面図の作成が最も時間がかかります。行政書士に依頼すると3〜8万円程度で代行してもらえます。

重要 内装工事が完了してから平面図を作成することで、実際の照明・設備配置と図面の整合性が取れます。工事前に平面図を作成すると変更届が必要になる場合があります。

STEP 3:届出書類の提出(営業開始の10日前まで

書類一式を管轄警察署の風俗担当窓口に提出します。書類に不備がなければその場で受理され、副本(受理印入り)が返却されます。不備がある場合は再提出が必要です。

  • 提出時間:各警察署の窓口時間(平日のみが多い)を事前確認
  • 受理 = 届出完了。許可証は発行されません

STEP 4:受理後に営業開始

届出受理後、営業開始の10日前の経過(または受理日後)に営業を開始できます。営業開始後は風営法の遵守事項(照度・騒音・接待行為禁止等)を守る必要があります。

費用と審査期間のまとめ

項目内容
届出手数料0円(無料)
行政書士報酬(代行の場合)3〜8万円程度(平面図作成込みの場合は5〜10万円)
受理までの期間書類に不備がなければ当日〜数日(受理後即日営業開始可能)
有効期限廃業届を提出するまで無期限
届出義務の発生タイミング営業開始の10日前まで

届出の手数料そのものは完全無料です。費用がかかる場合は、行政書士への代行依頼(平面図作成費含む)と、内装・設備工事にかかる実費のみです。

よくある失敗パターン(届出が受理されない・営業できないケース)

失敗パターン1:用途地域の確認を物件契約後に行った

住居地域・準住居地域では深夜酒類提供飲食店営業は禁止です。内装工事後に「届出できない地域だった」と判明するケースが後を絶ちません。物件を見学する段階で用途地域を確認してください。

失敗パターン2:平面図の照度が未記載・不足

客室の**照明設備の照度(ルクス数)**は必須記載事項です。「照明あり」の記載だけでは受理されません。実測値(10ルクス以上)を明記してください。

失敗パターン3:飲食店営業許可(保健所)を取得していなかった

深夜酒類提供届出の前提として、食品衛生法の飲食店営業許可が必要です。保健所の許可取得前に警察署へ届出を出しても、実質的な開業はできません。

重要 飲食店営業許可(保健所)→ 深夜酒類提供届出(警察署)の順番を守ってください。

失敗パターン4:「届出=即日OK」と思って10日を切ってから届出した

「届出制だから受理後すぐに営業できる」という誤解から、オープン直前に届出をして間に合わないケースがあります。書類不備での再提出を考慮して、最低2〜3週間前には準備を開始してください。

失敗パターン5:風俗営業許可との混同

キャバクラ・ホストクラブ等を開業する場合は「風俗営業許可(第1号)」が必要であり、本届出では営業できません。業態の区別を誤ったまま届出すると、後日指導・摘発を受けるリスクがあります。「接待」を伴う営業かどうかが分岐点です。

特殊ケース(テイクアウト・ランチ営業との兼業など)

テイクアウト・デリバリーのみの場合

テイクアウトやデリバリーで酒類を販売する場合は、本届出ではなく**酒類販売業免許(通信販売酒類小売業免許等)**が必要です。深夜酒類提供飲食店営業開始届出は「店内で飲食させる営業」に限定されます。

ランチ・カフェ兼業の場合

ランチ・昼間カフェとして営業し、夜はバーとして深夜営業する場合でも、1つの届出で対応できます。届出書に通常営業時間と深夜営業時間の両方を記載してください。

移転・改装後の扱い

営業所の所在地が変わった場合や、平面図が大きく変わる改装(客室レイアウト変更等)をした場合は、変更届出が必要です。同じ物件内の小規模な模様替えであれば変更届不要な場合もありますが、管轄警察署に確認することを推奨します。

届出取得後の義務(変更届・廃業届・掲示義務)

届出後も継続的に以下の義務が課されます。違反した場合は行政指導や罰則の対象となります。

変更届出の義務

以下の事項が変わった場合は、変更後すみやかに変更届出が必要です。

  • 営業所の名称・所在地の変更
  • 営業時間の変更(深夜帯の延長・短縮)
  • 客室の構造・設備の変更(改装・照明変更等)
  • 法人の代表者・役員の変更

廃業届出の義務

深夜酒類提供飲食店営業を廃止する場合は、廃業後10日以内に廃業届出を管轄警察署に提出してください。廃業届なしに放置すると、届出が有効なまま残存し続けます。

重要 廃業届の提出を怠ると、後日同じ場所で別の事業者が深夜営業をする際に問題になる場合があります。

掲示義務

風営法の規定により、深夜酒類提供飲食店の営業者は以下の標識を営業所の見やすい場所に掲示する義務があります。

掲示物内容
深夜営業に関する標識営業時間・酒類提供の旨を記載(様式は各都道府県警察の指定による)

標識の様式は都道府県によって異なります。管轄警察署から指定様式を入手して掲示してください。

営業中の遵守事項

  • 客室の照度:10ルクス以上を常時維持(深夜帯)
  • 接待行為の禁止:ホステス等による接待行為は別途風俗営業許可が必要
  • 騒音・振動の規制:都道府県条例に基づく基準値を遵守
営業の方法書 別記様式第48号 記載例
営業の方法書(別記様式第48号)の記載例 — 営業時間・酒類提供方法・客に遊興させる場合の内容・他営業の兼業有無を詳細記入。届出書(第47号)と一体で提出が必要出典:高知県警察 深夜酒類届出 記載例(PDF p.6)

まとめ:深夜酒類提供飲食店営業開始届出のポイント

深夜酒類提供飲食店営業開始届出は、手数料0円・受理後即日営業開始可能という届出制の手続きです。しかし、以下の点を見落とすと営業開始が遅れるリスクがあります。

  • 営業開始の10日前までに届出を完了させる
  • 出店前に用途地域を必ず確認(住居地域は禁止)
  • 飲食店営業許可(保健所)を先に取得しておく
  • 平面図の照度(10ルクス以上)記載を忘れずに
  • 届出後も変更届・廃業届・掲示義務を遵守する

費用目安:届出手数料0円。行政書士に代行依頼する場合は3〜8万円程度(平面図作成込みの場合は5〜10万円)。

重要 平面図の作成や用途地域の確認に不安がある場合は、風俗営業手続きを専門とする行政書士への相談を強く推奨します。特に複雑な物件レイアウトや、用途地域の境界線上にある物件では、専門家の確認が無用なトラブルを防ぎます。

許認可ナビ編集部

行政書士・法務専門家と連携し、許認可・行政手続きの正確な情報を提供しています。掲載内容は官公庁の公式情報をもとに作成し、定期的に更新しています。

最終更新:2026年4月25日

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